こんにちは。ご機嫌取りと思いやりの違いは、何だと思いますか。
違いは「動機」です。
ご機嫌取りは、相手を怒らせたくないという「恐怖心」から起こす行動です。思いやりは、相手を喜ばせたいという気持ちから起こす行動です。
「相手を喜ばせる」という点では、どちらも同じように見えますが、行動する時の本人の気持ちに違いがあります。
ご機嫌を取ってほしい人というのは、自分が喜べない場合「あなたって思いやりに欠けるわね」などと、相手を責めます。言われた方は優しい人が多いので、「自分は思いやりが足りないのだわ」なんて思い込んでしまったりもします。だからそれはもう、せっせとご機嫌取りに勤しんで、どんどん自分を擦り減らせてしまいます。
相手を怒らせるのが怖いからといって、相手を喜ばせる必要はないのです。思い出してみてもらいたいのですが、相手が喜んでいるとき、あなたはどのような気持ちでしょうか。
「ほっとしている」それとも「自分も喜んでいる」どちらですか。
自分の本心から、相手に喜んでもらおうと思って行動することは、自分の喜びでもあります。ですから、心身ともにヘトヘトになることはないのです。
相手が喜んで、自分は「ほっと一安心」しているときは、ご機嫌取りをしていると気付くチャンスです。
相手が喜んで、自分の心が温かくなったり、満ち足りた気分になったら、それは「思いやり」です。
ご機嫌を取らないといけない相手からは、そっと離れましょう。そして、自分が誰かにご機嫌取りを強いていないかも、振り返って確認してみましょう。
ちなみに、ご機嫌を取ってほしい人というのは、相手がどんなに尽くしても、心が満たされることが無いので、どんどん相手に「自分を喜ばせないさいよ」と、要求するものです。
以前にも書きましたが、「自分のご機嫌は、自分で取るもの」です。他者に要求している時点で、それはもう依存になっています。依存はいくら自分の為に何かをしてもらっても、満たされることはありません。相手を疲弊させるだけになってしまいます。
もしも心当たりがあるのでしたら、自分で自分を喜ばせることから始めてみてくださいね。